にわか目線のラグビー日記

ラグビー未経験からラグビーにはまった管理者が「にわかファン」でも楽しめるラグビー情報をお届けします

そもそもラグビー日本代表って強いの??

2回にわたって、ラグビーの事を何も知らない方でもすこーし興味を持ってもらえそうなポイントをお伝えしてました。

 

次に、ルールやポジションの説明をといきたいところではありますが、ワールドカップまで後少しということもあるので、ここでガラッと話題を変えて、そもそも日本ってラグビー界でどんなポジションなの?ということをお伝えします。

世界ランキングからみると

最新の世界ランキング(2019年8月19日付)で日本は世界9位にランク付けされています。これは過去最高タイの数値です。

サッカーが大体30位くらいなのと比べると、おお!めちゃくちゃ強いのか!という印象を受けるかもしれません。

ただ、正直、ラグビーを本気で強化している国は世界でせいぜい25カ国程度です。なので、9位とはいえ、数字ほどすごいわけではありません。

また、9位と8位の間にはだいぶ大きな壁があると思われます。なので、状態としては、「過去の中で最強クラスでようやく、二番手グループの先頭くらいにたてたかな。でも、まだまだ上位国と試合をして勝ったら波乱だと騒ぎになるでしょう」というのが今の状態だと思います。

前回のワールドカップ南アフリカを倒してから、世界が日本という国を多少警戒するようになりました。外国から見ると「ノーマークでOK」の国から「ちょっとくらい研究しないといけない国」くらいに警戒されるようになったと思います。

ご参考:最新の世界ランキング

www.world.rugby

ラグビー界の序列でいうと

ラグビーには実は世界ランキングとは別にティアと呼ばれる階級が存在します。

 

具体的にいうと

といった区分けになります。世界ランキングのところでも触れましたが、ティア2までがある程度本気で強化している国と考えて問題ありません。(実際、今年のワールドカップに出場する20ヶ国はすべてティア2以上です。)

世界ランキングは各国の試合の結果でポイント制のランキングであり、変動するのですが、このティアという階級は基本的に変動しません。そして、ティア1の国はラグビー界において強大な発言権を持っています。(安全保障理事会の5大国みたいなイメージです)

ラグビーの制度やルールといった面だけではなく、マッチメイクという実際にどこの国とどこの国が試合をするという部分にも影響が及びます。基本的にティア1の国はティア1の国としか試合をしないのです。中堅国が力だめしをと思っても、ほとんど相手にしてもらえません。これはやはり中堅国の底上げがなかなかできない要因になっています。ラグビーというスポーツはすばらしいのですが、ラグビー界ということに目を向けると非常に保守的で前世代的だなと残念に思います。

 

ちなみに現在のティア1のアルゼンチンは10年くらい前まではティア2扱いでした。そこからこつこつとワールドカップで好成績をあげて(2007年3位、2011年ベスト8),やっとティア1の地位を手に入れています。

今、ティア2の中ではフィジージョージア、日本が頭一つ抜け出しかけているという状態です。このまま強化を続けて、ティア1の仲間入りを果たす(でも入っただけだとよくならないので、閉塞感を打ち破る)ということをしてもらいたいと思います。

 

日本代表における外国出身選手

ちょっと話題がそれますが、ぜひここで外国出身選手について触れておきたいと思います。日本代表は過去から外国出身選手の力を借りて戦ってきています。

2015年のワールドカップ南アフリカ戦の勝利後に、あの五郎丸選手が

ラグビーが注目されてる今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを。彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ。国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ。

と発言してくださいましたが、日本代表において外国出身の選手は欠かせない存在です。

実際、ラグビーでは国籍がなくても他国で代表経験がなければ

  • 出生地かその国である
  • 両親・祖父母の誰かがその国出身である
  • その国に3年以上継続して居住歴がある

という条件を満たすと代表になる事ができるのです。

確かに他のスポーツで国籍を持ってないのに日本代表になるということはあまりないことです。それが原因か「よく外国人ばかりでつまらない」「ずるい」といった声が発生しています。

これに対して、よく「他国も外国人選手がプレーしている」といったことが言われます。確かに、日本だけではなく、ニュージーランドやオーストラリアといった強豪国も外国出身選手はいます。なので、説明としてはただしいのですが、みんなやっているからやっているという感じを受けるので、私はあまり好きではありません。

ここでは、ラグビーの持つつながりの重視ということをお伝えしたいと思います。ラグビーでは非常に戦う意味というのが重視されます。ニュージーランド(ハカとして有名)やトンガ、フィジーといった国では試合前にウォークライという儀式が行われます。これはマオリなどの先住民の文化を大事にしている一貫です。

国籍というただ単にルールに基づいて決められたレッテルではなく、今すんでいる地域や国とのつながり、祖先からつながる自分のルーツとしてのプライド、そういったものを表現するのがラグビーの代表なのです。そもそも、世界には国籍を複数所持できる国もありますし、国籍に関する日本人の考え方はいくつかある考え方の中の一つでしかありません。そういったいろいろな考え方も含めて改めて考えていただけると幸いです。(と五郎丸選手もいいたかったはず)

今年も日本代表は、日本を理解するために君が代にでてくる「さざれ石」を見に行ったりもしているそうです。ある意味、我々よりも日本のことを深いした上で試合に臨んでいるのが彼らなのです。なにより、「日本代表になるということは母国代表になることをあきらめる」ことになるということです。当然、日本と母国が対戦することもあるでしょう。それでも日本のために戦うと覚悟を決めて代表に加わっている彼らに対しては全力で応援をしていきたいと思います。

 

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長文になってしまいました。

次回は基礎的なラグビーのポジションについてです。