にわか目線のラグビー日記

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ラグビーの基礎知識 第四回 ルール編その5

今回は重たい反則についてです。

 

ラグビーにおけるプレーの状態の名称

重たい反則の種類の説明の前に、ラグビーで試合中に発生する状態についてご説明します。

ラック

それぞれのチームの1名以上がたった状態でボールを取り合っている状態です。

通常、ラックを形成しているたっている選手の間にタックルをされて倒れている選手がいることが多いです。

攻めたチームの選手が倒れた場合にはほとんどのケースでラックが形成されます。ボールを拾って→パスして→倒されてというのが続いているケースではほとんど、この「倒されて」という部分がラックになっていると思って大丈夫です。

なお、ラック状態からボールを拾い上げるのは通常は背番号9番のスクラムハーフです。当然、倒れる場所はパスが通った先になるので、非常に運動量が求められます。そのため、15人のメンバーでは一番小柄で小回りの効く選手がつとめています。

ラック内にあるボールは手で触る事はできません。

スクラム

ラグビーの勝敗を大きく左右するプレーです。
各チームのフォワード8名が組み合って、ボールを争奪するプレーです。必ず試合が一度中断した後に発生する状態です。
審判のクラウチ、バインド、セットという声にあわせて、しゃがむ、相手のユニフォームを1列の選手がつかむ、組み合うという動作をします。

外から見ると何が行われいるのかはわかりにくいですが、ボールを保持している側の選手が組み合ったスクラムの中央にボールを投入すると、2番のフッカーの選手が足で自分のチーム側にボールを送ります。(フッキングという)ボールがスクラムの外側に出てきたタイミングで、背番号8のナンバーエイトや背番号9のスクラムハーフがボールを拾い上げて攻撃を開始します。(押されて崩れている場合にはフランカーが拾い上げる事もあります。)

フッキングの際には、当然片足が地面からはなれて踏ん張れなくなるという瞬間になるため、その間は他のメンバーが相手の圧力を受け止める必要があります。当然ながら力の差が大きいと耐えきれないため、毎回相手に押されてスクラムを崩されてしまう事になり反則を取られます。スクラムの力差が大きい場合にはもはやラグビーでは試合にならないことが多いです。

なお、スクラムの1列(プロップとフッカー)は専門職であり、通常は他のポジションの選手が代わりを務めることはできません。そのため、1列の選手がシンビンで一時退場になった場合には、スクラムを組むためにベンチにいる1列の選手が入り、他の誰かが出る必要があります。そのため、1列の3名にはどのチームもかならずベンチに控え選手が控えています。

モール

モールはたった状態でのボールのせめぎ合いになります。
ボールを持っている選手に加えて、双方のチームの選手1名ずつ以上たったままで組み合うとモールが形成されます。

モールが特徴的なのはモールを形成した場合のみ、ボールを持っているプレイヤーよりも前に見方のプレイヤーがたってガードをすることができる点です。通常前に選手がいるとオブストラクションという邪魔をしたという反則になるのですが、モールだけはこの状態がゆるされています。そのため、当然ながら一番安全な一番後ろの選手がボールを保持する事がおおいです。

相手の選手はモール中をかき分けて一番後ろにあるボールに手を伸ばしてくるため、ボール保持側はさらに後ろに人を投入したり、モールから外れた選手がまた後ろに回ったおりと極力長さがあるモールを組もうとします。

なお、モールが形成されたのちに、ボール保持が押し込まれて相手にボールを絡まれてしまい、ボールを出せなくなってしまうと、モール停止という状態となり、相手ボールのスクラムで再開されます。(つまりボールを奪われる事になります)

重たい反則の種類

ノットリリースザボール

ラグビーでは相手にタックルされて倒れた場合、倒された選手はボールを手離す必要があります。当然相手はその手放されたボールを取りにくるので、取られたくないためにボールを離さないと、この反則となります。

ちなみに、当然倒れたときにも自分のチーム側を向いて(つまり後ろ向き)にボールをおくことが重要です。時々相手チーム側を向いて倒れてしまった場合はみんな一生懸命転がって自分のチーム側を向こうとしています。

ハンド

実はラグビーにもハンドという反則があります。
ラックの内部で手を使ってしまうとハンドを取られてしまいます。
よく見かけるのが、ボールを味方に渡したくて倒れてしまっている選手が手を使ってうしろにボールを転がすというものです。

オブストラクション

タックルにいこうとしたり、ボールをキャッチしようとしたりしている選手の走るコースに入って妨害する事をいいます。
特にタックルにいく選手とボールを持っている選手の間に攻めている側のチームの選手がいる場合には、故意でなくても本来であればタックルが出ていたはずということでオブストラクションが取られます。

唯一許されているのはモール状態の場合にボール保持する選手よりも前にいる状態です。

ノットロールアウェイ

ラックにおいて、倒れた選手は転がってどかなければいけないというのがラグビーのルールですが、倒れたままどく事が出来ず、相手の邪魔をしてしまうとノットロールアウェイを取られます。基本的には守っている側がタックルをした後に相手側に倒れてしまうことで取られる事が多いのですが、攻める側も守りの邪魔になると時々取られる事があります。

なお、駆け引きの一貫として、倒れた選手を審判に見えないように押さえつけて、ロールアウェイできないようにするというのもテクニックとして用いれます。(ただし、審判にばれると反則はとってもらえません)

危険なタックル

名前の通り、全てタックルに関する反則です。

ラグビーは非常に激しく生身でぶつかるスポーツであり、怪我自体も非常に多いです。そのため、危険なプレーに対しては故意であろうとなかろうと、反則を取るということが徹底されています。また、故意性が認められる場合には、イエローカードやレッドカードが出されます。

ハイタックル・・タックルで相手の肩より上に手がかかった場合。相手が多少低い体制で入ってきたとしても取られる反則。

レイトタックル・・相手がボールをキックやパスした後にタックルに入る行為。直後については当然止まる事ができないため取られないが、止まることができる余裕がある場合には取られる反則。

ノーボールタックル・・ボールをもらいそうな選手や全然関係ない場面でタックルをすると取られる反則。

タックルインジエアー・・相手が高くあがったボールをキャッチしようとジャンプをした場合、着地するよりも前にタックルをすると取られる反則。

上記は形式による反則であるが、通常のタックルだとしても頭から相手が地面に落ちるようなタックルになってしまった場合はレッドカードが提示される事になっている。選手を守る事の重要性がどんどん認知されており、昨今は非常に明確になってきています。

コラプシング

スクラムで組み合ったときに主に1列の選手におこる反則。相手の圧力に負けて、バインドをはずしてまったり、頭がめくり上げられてしまったり、頭から地面に落下してしまった場合に取られる。

ファウルの中で見ていて、反則なのかどうなのかが一番わからない反則であり、審判のさじ加減の部分も大きく、取られて頭をひねったり、不満そうな顔をする選手も多数いる。(が、それでも抗議することは少ない)

オフサイド

サッカーにも同名の反則があるが全く別物。さらに一番ルールが難しい反則になっている。なぜかというと、ラックやラインアウト、通常の攻めているときと全てルールの内容が変わるため。さらに、サッカーでは攻める側にしか起きないが、ラグビーでは護側にもオフサイドが発生することが複雑怪奇にしている。

ここでは、それぞれの場面でオフサイドラインというラインが決まっていて、それよりも前からプレーをすることは禁止されていると覚えておけばいったんいいと思います。